『VIVANT』第2シーズンの第1話(第11話)を、リアルタイムで観ました。
2023年の第1シーズンも毎週リアルタイムで追いかけていた、大好きなドラマです。そして約3年。ようやく続きが始まりました。
観終わった率直な感想は、「やっぱり『VIVANT』が帰ってきた」。この一言に尽きます。
■この記事では★評価をつけません
このサイトでは作品ごとに★をつけていますが、今回は保留にします。
第1シーズンのレビューで、私は「まずは第4話まで見てほしい」と書きました。第4話が大きな転換点で、そこから作品の印象が一変したからです。1話で判断していたら、あの面白さには辿り着けませんでした。
そう書いた人間が、第2シーズンの1話で★をつけるのは筋が通りません。しかも今回は日曜劇場としては異例の2クール連続放送で、20話前後になる見込みです。全体の20分の1を観ただけで点をつけるのは、この作品に対して誠実ではないと思いました。
★は、物語がある程度進んだ段階で改めてつけます。
※ここから先は第1話および第1シーズンの内容に触れます。未視聴の方はご注意ください。
■作品概要
- 放送:TBS系 日曜劇場(毎週日曜21時〜)
- 放送開始:2026年7月26日
- 第2シーズン第1話は、通算で第11話にあたります
- 日曜劇場としては異例の2クール連続放送
- 出演:堺雅人、阿部寛、二階堂ふみ、二宮和也、松坂桃李、竜星涼、富栄ドラム ほか
■前作ラストの「その後」から、真正面に始まった
驚いたのは、始まり方でした。
時間を飛ばすのではなく、第1シーズン最終話の直後から描いてきます。視聴者が一番気になっていたところから始めたわけです。
ノゴーン・ベキに関する描写もありました。遺骨が運ばれる場面を見て、「やはり本当に亡くなったのだな」という印象を受けました。
もちろん『VIVANT』なので、今後さらに新しい事実が出てくる可能性はあります。それでも第1話の時点では、一区切りついたように感じました。
■今回も「全員が怪しい」
『VIVANT』といえば「敵か味方か、味方か敵か」。このテーマは第2シーズンでも健在でした。
観ていて「この人、本当に味方なのかな」と思う人物が何人もいます。
特に引っかかったのが長野専務です。フローライト取引でのやりとりの中で、乃木がこの取引にとても重要な人物であることを社長に推すような場面がありました。それを受けて、社長が乃木に本部長就任を打診したように見えました。
結果的に、自由に動けなくなることを嫌った乃木が直属の上司である宇佐美を推し、本部長にはその上司が就くことになります。乃木は現場に残れることになりました。
ただ、長野専務がわざわざ乃木を持ち上げたのは何だったのか。あの一連の流れを見て、「この人、何を考えているんだろう」と思ってしまいました。乃木を社内で動きにくい立場に置きたかったのだとしたら、と考えると少し怖くなります。
薫についても、「本当に味方なのだろうか」と少し疑ってしまいました。もちろん、制作側があえてそう思わせている可能性は十分にあります。
一方で新庄については、第1話の時点で別班の情報を流していたような描写があり、すでに裏切り者として描かれている印象でした。だからこそ逆に、「本当に新庄だけなのだろうか」とも思ってしまいます。この作品は、分かりやすく提示されたものほど疑いたくなります。
■黒須と、消えた護り刀
黒須が預かっていた、乃木家の家紋が入った護り刀。あの流れを見る限り、黒須がその刀で敵を負傷させ、切れ味に驚いた相手が持ち去った、という感じに見えました。黒須自身も連れ去られています。
この時点では、まだ何とも言えません。
最初から刀を狙っていたわけではなさそうなので、成り行きで乃木家の物が敵の手に渡ってしまったということになります。個人的には、そのほうが後で効いてきそうな気がしています。狙って奪われるより、偶然渡ってしまったもののほうが、この作品では厄介なことになりそうです。
そしてこの場面で唸ったのが、乃木が現場に入ったときの反応です。荒らされた様子はないのに、絨毯が一枚なくなっていることに気づく。そこから隠しカメラの映像を確認する流れになります。
相変わらずの記憶力だな、と思いました。別班としての能力の高さを、こういう地味な場面で改めて実感させられます。派手なアクションよりも、ああいう一瞬のほうがこの人の異常さが伝わってきます。
黒須は前作で乃木を誰よりも信頼していた人物です。今回も重要な役割を担うことになりそうですが、彼がこれからどんな運命をたどるのか、とても気になります。
■「ノアの箱舟」という言葉
作中で「ノアの箱舟」という言葉が出てきました。細かい台詞までは覚えていないのですが、ベキと乃木にとって縁のある言葉、という趣旨の描写だったと思います。
ここは、何か意味が込められているような感じがしました。
『VIVANT』は、何気ない会話や一瞬の描写が後で効いてくる作品です。第1シーズンでも「あれも伏線だったのか」と驚かされる場面が何度もありました。この言葉も、たぶん何かにつながります。
■ドラムって、こんなに強かったのか
今回一番驚いたのはドラムでした。
第1シーズンでは愛嬌があって、どちらかというと癒やし担当という印象だったんです。それが第2シーズンでは、敵を片手で投げ飛ばして圧倒する場面がありました。「ドラムってこんなに強かったのか」と、思わず声が出ました。
かわいらしさだけでなく、いざという時には圧倒的な強さを見せる。このギャップも、ドラムというキャラクターの大きな魅力だと思います。
■ノコルの「にいさん」
印象に残ったのが、ノコルが乃木を「にいさん」と呼ぶ場面です。
前作での二人の関係を思い返すと、この呼び方に辿り着くまでにどれだけのことがあったか。たった一言なのに、そこまでの道のりが全部乗っているように感じました。とても良かったです。
■AIの登場に、時代の変化を感じた
印象的だったのが、別班の施設に登場するAI「ハヤト」の存在です。
第1シーズンが放送された2023年と比べて、この数年でAIは一気に身近になりました。そのAIが物語の中に自然に組み込まれていたことで、「ちゃんと2026年の世界を描いているんだな」と感じました。
ちなみにこのハヤトの声、観ている最中はまったく気づいていませんでした。あとから調べて、担当が高山みなみさんだと知って驚きました。そしてドラムの音声アプリは林原めぐみさん。名探偵コナンのコナンと灰原、という組み合わせです。
知ってから、その場面を見返しました(笑)
■2人とも、雰囲気が違うと思ったら
観ている途中で、ジャミーンとブルーウォーカーの2人に「何となく雰囲気が違うな」と感じました。
第1シーズンから時間が空いていたので「気のせいかな」と思っていたのですが、後から調べてみると、どちらもキャストが変更されていました。
- ジャミーン:ナンディン・エルデネ・ホンゴルズラ → 本間さえ
- ブルーウォーカー(太田梨歩):飯沼愛 → 花岡すみれ
SNSでは「途中まで気づかなかった」という声も多かったようなので、2人とも引っかかったのは、前作を相当しつこく観ていたからかもしれません。
変更の理由について、公式からの発表はありません。ネット上にはいろいろな話が出ていますが、どれも推測の域を出ないので、ここでは触れないでおきます。
新しいキャストの演技に違和感があったわけでもありません。それでも前作の印象が強かっただけに、少し驚いたポイントでした。第1シーズンを観終えた直後に第2シーズンを観た人ほど、気づいたのではないでしょうか。
■チンギスは、まだ出てこない
第1シーズンで特に印象に残ったのは、黒須、ドラム、チンギスの3人でした。
そのチンギスは、第1話ではまだ本格的な登場がありません。ただ、あれだけ存在感を放っていた人物です。敵として現れながら、最後には信頼できる存在へと変わっていった。このまま出番なしとは、とても思えません。
今後どこかで再登場して、また共闘する姿を期待しています。
■第2話の予告が気になる
※ここからは第2話の予告に触れます。予告を見たくない方は読み飛ばしてください。
放送後に流れた次回予告で、一番引っかかった場面があります。
新たな別班が一人、乃木のもとを訪れる。そしてドアを開けた乃木が、目を見開いて驚いている。
あの乃木が、あんな顔をするのかと思いました。第1シーズンから、この人はどんな状況でも表情を崩さない印象だったからです。それだけの相手ということになります。
誰が訪ねてきたのか。味方なのか、そうでないのか。予告のあの一瞬だけで、次週まで考える材料をもらってしまいました。こういうところが本当にうまいです。
■考察は、自分でするから楽しい
第1話を観終えて思ったのは、「まだ何も始まっていない」ということでした。
別班を狙う何者か。数多く張られた伏線。怪しく見える登場人物たち。答えはほとんど示されていません。だからこそ、第1シーズンと同じように、毎週考えながら観る楽しさがあります。
私はSNSや考察サイトを見るのも好きです。ただ、それらはあくまで一つの考え方だと思っています。
誰かの考察を正解として見るのではなく、自分なりに予想しながら追いかける。その時間こそが、この作品の醍醐味なのだと思います。だからこの記事も、正解を示すものではありません。私が第1話を観てどう感じたか、それだけです。
■まとめ
3年待った続編は、やはり一筋縄ではいきませんでした。
第1シーズンも、本当の面白さが見えてきたのは第4話以降でした。今回もきっと、第1話で散りばめられた伏線が、数話後に一気につながる瞬間が来るはずです。
その瞬間を楽しみにしながら、また毎週リアルタイムで追いかけられる。それがとても嬉しいです。
まだ物語は始まったばかりです。焦って結論を出さず、最後まで見届けたいと思います。
これまでの記事は『VIVANT』第2シーズン 感想・考察まとめに一覧でまとめています。第1シーズンについてはこちらのレビューをどうぞ。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

