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映画『キングダム 大将軍の帰還』レビュー・感想・評価|5年分の積み重ねが結実したシリーズ最高傑作(★5)

映画キングダム大将軍の帰還のイメージ。夕暮れの荒野で、馬上の武将から 地上の若者へ矛が受け渡されるシルエット 邦画レビュー
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実写映画『キングダム 大将軍の帰還』を、Netflixで観ました。シリーズ第4作、馬陽の戦いの決着を描いた一本です。

原作を何度も読み返しているファンとして、迷うことなくシリーズ最高傑作だと思っています。

★★★★★(5点満点中5点)

  • ひとことで言うと:1作目からの積み重ねが、ここで一つの頂点を迎える
  • 原作の対応:13〜16巻(馬陽の戦い)
  • ★5の理由:単体の出来ではなく、シリーズの到達点として
  • 配信:Hulu・U-NEXT・Amazonプライム・Netflix・DMM TVで見放題

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※この記事は結末まで触れています。未見の方はご注意ください。

■作品概要

  • 公開日:2024年7月12日
  • 上映時間:145分
  • 監督:佐藤信介
  • 原作:原泰久『キングダム』(集英社)
  • 出演:山﨑賢人、吉沢亮、橋本環奈、清野菜名、長澤まさみ、吉川晃司、小栗旬、新木優子、大沢たかお ほか

■あらすじ

馬陽の戦いで敵将を討った信たちの前に、趙軍の総大将・龐煖が姿を現します。自らを「武神」と名乗るその圧倒的な力の前に、仲間たちは次々と倒れていきました。

致命傷を負った信を背負い、決死の脱出を図る仲間たち。一方で戦局を見守っていた王騎は、龐煖の背後にもう一人の存在を感じ取っていました。天才軍師・李牧です。

劣勢を覆すため、最強の大将軍が再び戦地へ戻ります。

■王騎と龐煖の一騎打ち

シリーズ最大の見どころと言っていいと思います。

原作では何度読み返しても息を呑む名勝負ですが、映画のそれは「漫画をそのまま再現した」ものではありませんでした。原作への敬意を保ちながら、実写ならではの魅力を最大限に引き出した一騎打ちだったと思います。

一撃一撃の重さ。間合いの取り方。そして二人が放つ存在感。映像だからこそ伝わる迫力がありました。

特に王騎は、第1作から積み重ねてきた「天下の大将軍」としての風格や器の大きさが、この場面で最も際立っていました。龐煖のほうも圧倒的な武の象徴として描かれていて、二人が向かい合うだけで空気が張り詰めます。

細かな演出には映画ならではのアレンジもありましたが、原作ファンとして違和感はほとんどありませんでした。実写版キングダムだからこそ表現できた一騎打ちです。

■矛を託す場面で、また泣いた

王騎が信に矛を託す場面は、『キングダム』という作品の中でも最も重要な場面の一つです。

原作では何度読んでも涙が止まりません。それでも、映画でも同じように涙があふれました。

映像ならではの臨場感が加わったからだと思います。王騎の息遣い、声の抑揚、信が涙をこらえる表情、そして静かに流れる音楽。それぞれが重なり合って、その瞬間に立ち会っているような感覚になりました。

大沢たかおさんの演技は、英雄としての威厳だけではありません。一人の人間として信へ想いを託す優しさまで届いてきます。原作とは違う形で、胸に響きました。

本作で大沢さんは第48回日本アカデミー賞の最優秀助演男優賞を受賞しています。この演技であれば、納得しかありません。

■信一人の物語ではなかった

この作品では、信だけが活躍するのではなく、仲間たち一人ひとりが戦場で自分の役割を果たす姿が丁寧に描かれていました。

尾平や尾到をはじめ、それぞれが恐怖を抱えながらも信を信じて前へ進む。その姿に、「これから飛信隊という最高の仲間になっていくんだ」という原点が見えました。

原作でも『キングダム』の魅力は、信一人ではなく仲間たちとともに成長していく物語にあります。映画でもその雰囲気がしっかり出ていて、信が一人の英雄ではないことが伝わってきました。

■なぜ第3作ではなく、第4作が最高傑作なのか

第3作『運命の炎』も★5をつけました。単体の作品としては、どちらも素晴らしいです。

それでも第4作を最高傑作だと感じたのは、これまで積み重ねてきた物語やキャラクターたちの想いが、ここで一つの頂点を迎えたからです。

第1作で信と嬴政が出会い、第2作で戦場の現実を知り、第3作で王騎という人物の過去と覚悟が描かれました。そのすべてが第4作の馬陽の戦いにつながっていきます。王騎の生き様と、信へ受け継がれる想い。それが一つの物語として結実していました。

アクション、ドラマ、映像美、音楽、俳優陣の演技。どれを取ってもシリーズ最高レベルです。この一本だけを観ても伝わらない、5年分の積み重ねがあります。

■観終わったあとに残ったもの

大きな満足感がありました。同時に、「この続きを早く映像で観たい」という気持ちが何よりも強く残りました。

原作ではこの先も数々の名場面と、魅力的な武将が登場します。「あの戦いはどう描かれるんだろう」「あのキャラクターは誰が演じるんだろう」と想像する時間も、シリーズを追う楽しみの一つでした。

ここまで完成度が高かったからこそ、次への期待はこれまで以上に大きくなっています。

■こんな人におすすめ

  • 1〜3作目を観てきた人(この一本のために積み重ねてきたようなものです)
  • 王騎というキャラクターが好きな原作ファン
  • 邦画の一騎打ちに期待していない人
  • 最新作を観る前に、シリーズを追い終えておきたい人
  • 逆に、ここから観始めるのはおすすめしません。1作目からどうぞ

前作の感想は映画『キングダム 運命の炎』のレビューに書いています。シリーズ全4作の評価と原作の対応巻は、全4作ガイドにまとめました。

この作品は原作の14巻から16巻にあたります。詳しくはキングダム映画は原作の何巻まで?にまとめています。

■まとめ

評価は★★★★★(5点満点中5点)。シリーズ最高傑作です。

原作で何度も読んだ場面が、原作とは違う形で胸に来ました。大沢たかおさんは王騎を演じたというより、王騎として生きていた。そう表現したほうが近い演技でした。

1作目から積み上げてきたものが、ここで全部つながります。シリーズを追ってきた人ほど報われる一本です。

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※本ページの情報は2026年8月時点のものです。

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

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