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映画『キングダム2 遥かなる大地へ』レビュー・感想・評価|邦画の合戦はここまで来た(★4)

映画キングダム2遥かなる大地へのイメージ。夕暮れの平原を土煙の中 進軍する歩兵たちのシルエット 邦画レビュー
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実写映画『キングダム2 遥かなる大地へ』を、Netflixで観ました。第1作から3年、ようやく届いた続編です。

原作漫画を何度も読み返しているファンとして、この3年間はずっと「蛇甘平原はどう映像化されるんだろう」と想像しながら待っていました。

★★★★☆(5点満点中4点)

  • ひとことで言うと:邦画の合戦シーンの限界を、一段引き上げた一本
  • 原作の対応:5〜7巻(蛇甘平原の戦い)
  • ★4の理由:完成度は高い。ただ3作目・4作目の衝撃には一歩届かない
  • 配信:Hulu・U-NEXT・Amazonプライム・Netflix・DMM TVで見放題

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※この記事は物語の一部の展開に触れています。未見の方はご注意ください。

■作品概要

  • 公開日:2022年7月15日
  • 上映時間:134分
  • 監督:佐藤信介
  • 原作:原泰久『キングダム』(集英社)
  • 出演:山﨑賢人、吉沢亮、清野菜名、橋本環奈、渋川清彦、豊川悦司、大沢たかお ほか

■あらすじ

王都奪還から半年。隣国・魏が秦への侵攻を開始し、秦は蛇甘平原に軍を起こします。

歩兵として戦場へ向かった信は、同郷の尾兄弟や頼りない伍長、そして素性の知れない羌瘣とともに、最弱と呼ばれる伍を組むことになります。有利な丘を魏軍に取られ劣勢が続くなか、隊を率いる縛虎申が下したのは、無謀としか思えない突撃命令でした。

■3年待った続編は、期待に応えていたか

第1作を観終えたとき、「このキャストなら続きも観たい」と素直に思いました。同時に、本当にシリーズが続くのかという不安もありました。

3年は決して短くありません。その間、原作を読み返しながら「蛇甘平原はどう描かれるんだろう」「羌瘣は誰が演じるんだろう」と想像していました。今となっては、あれも良い時間だったと思います。

結論から言うと、期待にはしっかり応えてくれました。戦場のスケールは大きくなり、アクションの完成度も上がり、新しく登場した羌瘣や縛虎申も違和感なく作品に溶け込んでいます。

観終わって最初に思ったのは「続編が作られて本当に良かった」でした。

■「邦画でここまでできるのか」と驚いた合戦シーン

率直に言って、驚きました。

これまでの邦画では、大規模な合戦になると人数やスケールに物足りなさを感じる作品もありました。頭の中で補正しながら観る、ということが少なくなかったんです。

この作品にはそれがありませんでした。歩兵同士がぶつかり合う迫力、土煙の中で入り乱れる混沌。「戦場の空気」がちゃんとあります。

特に印象的だったのは、信が初めて本格的な戦場へ飛び込む場面です。敵味方が入り乱れ、どこから攻撃が来るか分からない。その恐怖と緊張感が伝わってきました。

漫画の戦場をそのまま再現するのではなく、現実に存在する戦場として描こうとしている。制作陣のこだわりを感じた部分です。

もちろん海外の超大作と比べれば規模の違いはあります。それでも、邦画でここまでの合戦を映像化したことは高く評価したいです。

■羌瘣は「静」と「動」の切り替えだった

期待以上だったのが羌瘣です。

原作の羌瘣は、力で押し切る剣士ではありません。舞を踊るように敵の間をすり抜けながら斬り込んでいく、独特の戦い方が魅力です。これを実写でやるのは難しいだろうと思っていました。

ところが清野菜名さんは、そのイメージを見事に表現していました。敵の攻撃を最小限の動きでかわし、無駄のない足運びから一気に間合いへ入り込む。滑らかで美しいのに、静けさの中に鋭さがあります。

スピードだけを強調したアクションではなく、「静」と「動」の切り替えがはっきりしている。原作で描かれていた巫舞の雰囲気そのものでした。

■縛虎申という、地味だけれど忘れられない男

この作品で最も印象に残った人物の一人が縛虎申です。決して派手な登場人物ではありません。

最初は荒々しく、信たち歩兵を見下しているようにも見えます。ところが戦場では誰よりも前に立ち、部下を鼓舞しながら戦う。その姿を見て、「これが百人将なんだ」と自然に納得させられました。

そして最期の場面。自らの命が尽きようとしている中でも、信に未来を託します。

原作でも何度読んでも胸が熱くなる場面ですが、映画では役者の表情や声、息遣いが加わることで「信はこうやって受け継いでいくんだ」という想いがより強く伝わってきました。

シリーズを追っていくと、想いを託す場面はこの先にもいくつも出てきます。ただ、その最初の一つが縛虎申だったことは、もっと語られていいと思います。「想いを次の世代へつなぐ」という『キングダム』らしさを、静かに象徴している人物です。

■なぜ★5ではなく★4なのか

完成度で言えば、非常に高い作品です。第1作から明確に進化しています。

それでも★4にしたのは、シリーズ全体を振り返ったときに、この後の『運命の炎』『大将軍の帰還』ほど感情を大きく揺さぶられる場面が少なかったからです。

これは完成度が低いという意味ではありません。後の2作があまりにも良すぎた、というだけです。第1作が「キングダムという世界への入口」だったとすれば、第2作は「本格的な戦記映画の幕開け」。役割としては十分に果たしています。

■こんな人におすすめ

  • 邦画の合戦シーンに期待していない人ほど、観てほしい一本
  • 羌瘣が好きな原作ファン
  • 第1作を観て、続きをどうするか迷っている人
  • 最新作の前に、シリーズをまとめて追いたい人
  • 逆に、人間ドラマ中心を期待している人は、次作のほうが刺さるかもしれません

まだ第1作を観ていない方は、映画『キングダム』(2019)のレビューからどうぞ。シリーズ全4作の評価と原作の対応巻は、全4作ガイドにまとめています。

続きは映画『キングダム 運命の炎』のレビューへどうぞ。ここからシリーズが一段上がります。

この作品は原作の5巻から7巻にあたります。詳しくはキングダム映画は原作の何巻まで?にまとめています。

■まとめ

評価は★★★★☆(5点満点中4点)です。

3年待った甲斐がありました。合戦のスケール、羌瘣のアクション、そして縛虎申。どれも第1作から確実に前へ進んでいます。

ここから先、シリーズはさらに加速していきます。その助走として、この作品は必要な一本でした。

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※本ページの情報は2026年8月時点のものです。

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

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