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『ビーキーパー』レビュー|”蜂”の世界観がハマる、ステイサム流・一匹狼アクション

孤独な養蜂家 洋画レビュー
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Amazonプライムで配信中の『ビーキーパー』(2024)を観ました。

ジェイソン・ステイサム主演の一匹狼系アクション。

タイトルを見たときは「養蜂家?どういう意味だろう」と思っていたのですが、観てみてその意味がしっかり腑に落ちました。

ただの養蜂家ではなく、「蜂」をモチーフにした世界観——巣を守るために働き、女王のために戦うという比喩が、物語全体に効いていて、個人的にとても好きな作品でした。

※物語の核心(クライマックスの結末)には触れずに書いていますが、ラストの印象的なやり取りや重要なシーンには触れています。ネタバレを完全に避けたい方はご注意ください。

■作品概要

『ビーキーパー』は、2024年に公開されたアメリカのアクション映画です。

主演はジェイソン・ステイサム。
監督は『ワーキングマン』と同じデヴィッド・エアー(奇しくも今回比較する2作が同じ監督です)。

主人公は、元秘密組織”ビーキーパー”のエージェント、アダム・クレイ。
引退後は本物の養蜂家として静かに暮らしている、という設定です。

現在Amazonプライム・ビデオで配信中です。

■あらすじ

引退して養蜂家として静かに暮らすアダム・クレイ。

彼が世話になっていた恩人ミセス・パーカーが、巨大なフィッシング詐欺の被害に遭ってしまいます。

詐欺グループは、コールセンターのように組織化された巨大なオフィスで、次々と人々から金を巻き上げていました。

恩人を傷つけられたクレイは、かつての”ビーキーパー”としての力を解き放ち、たった一人で詐欺組織への報復に動き出すのですが——。

■”蜂”のモチーフがしっかりハマっている

この作品でまず良かったのが、タイトル通りの世界観です。

「巣を守るために働き、女王のために戦う」——蜂の生態になぞらえた設定が、物語にきれいに重なっています。

ベタといえばベタなのですが、内容も”ビーキーパー”という設定を忠実に再現しているように感じて、クールにハマっていました。

タイトル負けしていない、というのは個人的に好印象でした。

■題材は”フィッシング詐欺”——身近だからこそスカッとする

本作の悪役は、巨大なフィッシング詐欺のコールセンターを運営する若者たち。

これが、観ていて妙にリアルに刺さりました。

日本でも、いわゆるオレオレ詐欺・特殊詐欺は本当に身近な問題ですよね。
組織化されたコールセンターのような場所で詐欺が行われている、というニュースも実際に耳にします。

「自分の親もやられかねない」という現実的な怒りがあるからこそ、こういう組織がビーキーパーによって成敗されていく展開は、観ていて本当にスカッとしました。

正直、「日本にもこういう人がいてくれたら詐欺も減るのにな」なんて思ってしまったくらいです(笑)。

■詐欺グループのオフィスに乗り込むシーンが最高にスカッとする

本作最大のカタルシスが、クレイが詐欺グループのオフィスに乗り込むシーンです。

「これこれ!この瞬間を待ってた!」という感覚。

詐欺が身近な問題だからこそ、余計に気持ちよかったのかもしれません。

FBIなどの特殊部隊がいても、クレイはいとも簡単に潜入し、次々と相手を倒していきます。

現実的には絶対にありえない圧倒っぷりなのですが(笑)、そこはステイサム。
「そもそも極秘プロジェクトのメンバーなんだから当然か」と納得させられてしまう、そんな説得力がありました。

■ステイサムならではの肉体派アクション

監督はデヴィッド・エアー。

格闘、銃撃、爆破と、アクションの見どころは満載ですが、やはり印象に残るのはステイサムならではの肉体性です。

FBIなどの特殊な部隊すら圧倒していく姿は、まさに流石の一言。

ビーキーパーという極秘プロジェクトのメンバーだから当たり前かもしれませんが、その”格の違い”を画面で見せてくれるのが気持ちいいんです。

■敵キャラクターについて

敵役もしっかり”嫌な奴”として描かれています。

特に詐欺会社のCEO役。
ジョシュ・ハッチャーソンが演じているのですが、「よくいる、偉い人のろくでもない息子」という感じの嫌味なキャラクターで、「こいつ早く倒されろ!」と思わせてくれます。

この黒幕の正体については、物語が進むにつれて明らかになっていくのですが——ここは観てのお楽しみということで伏せておきます。
個人的には、その正体に驚かされました。

■印象的だったラストのやり取り

ここからは、ラストの余韻について少しだけ触れます。
(結末そのものは書きませんが、気になる方はここで読むのをストップしてください)

物語の終盤、クレイと、彼を追い続けてきたFBIのパーカー(恩人ミセス・パーカーの娘)が対峙します。

このやり取りが、本当に印象的でした。

クレイがパーカーに問いかけるんです。

何のために働く?
法律か、正義か。

ずっと法律の側からクレイを追ってきたパーカーに対して、この問いが突き刺さる。

そして物語の最後、クレイは静かにその場を去っていきます。
追う者と追われる者、二人の間に流れる空気が、言葉以上のものを語っていました。

ラストに蜂が一匹横切って物語が幕を閉じる——その静かな終わり方も、”ビーキーパー”という世界観を最後まで貫いていて、余韻が残りました。

■『ワーキングマン』との比較については別記事で

実は今回、同じデヴィッド・エアー監督・ステイサム主演の『ワーキングマン』も観ています。

「静かに暮らす元プロが、悪を許さず一人で殴り込む」という構図がよく似た2作なので、どちらが好みか、アクションの質はどう違うか——といった比較は、別の記事でじっくり書く予定です。

先に結論だけ言うと、個人的には『ビーキーパー』の方がスカッとして好みでした。
特殊詐欺という悪党が身近に感じられる分、余計に気持ちよかったのだと思います。

■余談:親戚に養蜂家がいます

完全な余談なのですが、実は私の親戚に本物の養蜂家がいます。

なので、この作品の”蜂”の世界観は、どこか身近に感じる部分がありました。

ちなみにその親戚、髪型だけはステイサムみたいなのですが、それ以外は全くの一般人です(笑)。

■こんな人におすすめ

  • アクション映画でスカッとしたい人
  • ジェイソン・ステイサムが好きな人
  • 一匹狼が巨大な悪に殴り込むタイプの作品が好きな人
  • 特殊詐欺への”代理復讐”的なカタルシスを味わいたい人

逆に、緻密で現実的なストーリー展開を求める人には、ステイサムの圧倒っぷりが「ありえない」と感じるかもしれません。
そこは「ステイサムだから」と楽しめる人向けの作品です。

■まとめ

★★★★☆(5点満点中4点)

「蜂」のモチーフを使った世界観がきれいにハマった、スカッと系アクションの良作でした。

特殊詐欺という身近な悪党が、ステイサム演じるビーキーパーによって成敗されていく爽快感は、観ていて本当に気持ちよかったです。

ステイサム作品としては、個人的に一番好きな『トランスポーター』やシリーズものの『ワイルド・スピード』には一歩譲るかな、というのが正直なところですが、「まあまあ面白い」では片付けられない、しっかり満足できる一本でした。

アクションでスカッとしたい夜、ステイサム好きの方には自信を持っておすすめできます。

Amazonプライム・ビデオで配信中なので、気になった方はぜひチェックしてみてください。

次回は、同じデヴィッド・エアー監督・ステイサム主演の『ワーキングマン』のレビューを書く予定です。
そして2作を観終わったら、両者を比較する記事も書きます。お楽しみに!

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

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