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映画『SISU/シス 不死身の男』感想レビュー|ツルハシ一本でナチスに挑む爽快サバイバル

荒涼とした荒野で戦車の大群と対峙する老兵の後ろ姿のイメージ 洋画レビュー
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Amazonプライム・ビデオで配信中のフィンランド映画『SISU/シス 不死身の男』を観ました。

第二次世界大戦末期、ナチスに焦土とされたフィンランドを舞台に、たった一人で戦車部隊に立ち向かう老兵の物語です。

「ジョン・ウィック対ナチス」「北欧版マッドマックス」とも称される話題作。

不屈の精神でひたすら困難に立ち向かっていく姿が、とにかく爽快な一本でした。

※物語の核心(クライマックス)には触れずに書いていますが、一部の展開には触れています。ネタバレを完全に避けたい方はご注意ください。

■作品概要

2022年製作のフィンランド・イギリス合作アクション映画。

監督・脚本はヤルマリ・ヘランダー。
主演は寡黙な老兵アアタミ・コルピを演じるヨルマ・トンミラ。

上映時間は約91分とコンパクト。
ロッテントマトでも高い満足度を記録し、世界中で話題になりました。

2026年5月現在、Amazonプライム・ビデオ(見放題)、U-NEXT(見放題)、DMM TV(レンタル)などで視聴できます。

■あらすじ

時は第二次世界大戦末期。
ナチスの侵攻で荒れ果てたフィンランドの荒野を、老兵アアタミと愛犬ウッコが旅していました。

アアタミが掘り当てたのは、大量の金塊。

ところがその金塊に、撤退中のナチス戦車隊が目をつけます。

武器はツルハシ一本。
たった一人の老兵と、戦車まで持つナチス部隊——。

常識で考えればまるで勝ち目のない戦いが、ここから始まります。

■「不死身」を支える、執念のサバイバル

この映画の一番の見どころは、アアタミの不死身ぶりです。

銃撃で深い傷を負っても、傷口を熱で焼いて自ら止血する。

水中に追い込まれても、ナチス兵でさえ「空気だけは欠かせない」と言っていたのに、なんとか耐え抜いて対岸まで逃げ延びる。

しかも逃げる途中では、ナチス兵の死体を盾にして銃弾をしのぐ。

縛り首にされても、足元の鉄の出っ張りに自分の体を突き刺して体重がかからないようにし、絞首から逃れる。

正直、ありえない場面の連続です。

でも、ただ「死なない」のではなく、落ちている武器と知恵をフル活用して生き延びるという描き方なので、観ていてグイグイ引き込まれました。

一人で困難に立ち向かい、知恵と執念で敵を倒していく——。
そういう物語が好きな人には、たまらない作りだと思います。

■セリフのない主人公が放つ、伝説感

アアタミは、ほとんどセリフを発しません。

最初は「無口だな」と思うのですが、観ているうちに、その寡黙さが逆にこの男の不死身さ、底知れなさを引き立てていると感じました。

多くを語らないからこそ、伝説の男という雰囲気が増していく。

そしてセリフが少ない分、むしろ物語が頭に入ってきやすく、観やすい作品だとも感じました。

■怒らせたのが運の尽き

物語の後半は、復讐劇へと加速していきます。

アアタミは金塊を奪われ、立ち寄った町まで焼かれてしまいます。

その怒りが、ナチスの指揮官ブルーノへの復讐に火をつけます。

印象的だったのは、上官がブルーノに「無事でいたければ、あの男を怒らせるな」と忠告していた場面。

その場をいったん引き返し、戻ってくると言っていたほどでした。

つまり——怒らせなければよかったのに、という話なんですよね。

ここから先のツルハシの暴れっぷりは、まさに圧巻でした。

戦車をツルハシで叩く。
飛行機で逃げるブルーノを追い、車輪につかまって機内へ。
ツルハシで機体に穴をあけて侵入し、ついにブルーノと対峙する。

もう何でもありの域ですが、そのバカバカしさすら突き抜けていて、ただただ爽快でした。

■解放された女性たちのシーン

個人的に強く印象に残ったのが、アアタミがナチス部隊に乗り込んだときの場面です。

ナチス兵たちが連れていた、捕虜の女性たち。

彼女たちが解放され、今度は自分たちの手でナチス兵を倒していく——。

ずっと虐げられてきた側が反撃に転じる流れに、思わず胸が熱くなりました。

■こんな人におすすめ

一人で困難に立ち向かい、敵を倒していく系の物語が好きな人
知恵と執念のサバイバルアクションが観たい人
難しいセリフ抜きで、勢いで楽しめる映画を探している人
・ジョン・ウィックやマッドマックスのような爽快アクションが好きな人

逆に、こんな人には合わないかもしれません。

リアリティを重視する人
実際は一人で戦車を持つ部隊を倒すなんて無理がある、という非現実的な展開が苦手な人

このあたりは完全に好みが分かれるところだと思います。

■まとめ

個人的な評価は★★★★☆(5点満点中4点)です。

不屈の精神でひたすら立ち向かっていく姿が、とにかく爽快。

「絶対に死なない」という荒唐無稽な設定を、知恵と執念のサバイバルとして見せきってしまう力技に、最後まで引き込まれました。

非現実的な部分はたしかにあります。
でも、そこを「ありえない」と笑いながら楽しめる人にとっては、これ以上ない一本だと思います。

最後はアアタミが金塊を取り返し、銀行で換金しようとするところで幕を閉じます。
そのときの淡々としたやり取りまで含めて、最後まで彼らしい締めくくりでした。

Amazonプライム・ビデオで配信中なので、爽快なサバイバルアクションが観たい方はぜひ観てほしい一本です。

Amazon Prime Video

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

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