Netflixで配信中の『ポーラー 狙われた暗殺者』を観ました。
「北欧の至宝」マッツ・ミケルセン主演の、Netflixオリジナルのクライムアクションです。
引退間際の暗殺者が組織に命を狙われる——という王道の設定ですが、なんといってもマッツ・ミケルセンの渋さが格別で、個人的にとても楽しめた一本でした。
※物語の核心(結末のどんでん返し)に触れる箇所には、手前で改めて警告を入れています。ネタバレを避けたい方はご注意ください。
■作品概要
『ポーラー 狙われた暗殺者』は、2019年にNetflixで配信されたクライムアクション映画です。
監督はヨナス・アカーランド。ヴィクター・サントスの漫画『Polar』が原作です。
主演は、『007 カジノ・ロワイヤル』『ドクター・ストレンジ』などで知られるマッツ・ミケルセン。引退間際の凄腕暗殺者、ダンカン・ヴィズラを演じています。「ブラック・カイザー(暗黒の帝王)」の異名を持つ男です。
共演はヴァネッサ・ハジェンズ、キャサリン・ウィニックなど。現在Netflixで配信中です。
■あらすじ
暗殺会社ダモクレスの凄腕暗殺者ダンカンは、定年退職を2週間後に控えていました。
引退後は、雪深い田舎町で静かに暮らすつもりでした。
ところが、強欲な雇い主が、ダンカンに支払うはずの多額の退職金と年金を惜しみ、彼の暗殺を企てます。
送り込まれてきたのは、冷酷な若い殺し屋たちのチーム。引退目前の伝説の暗殺者と、その命を狙う刺客たちの戦いが始まります。
■とにかくマッツ・ミケルセンが渋くて格好いい
この映画の一番の魅力は、間違いなくマッツ・ミケルセンの渋さです。
寡黙で、表情をあまり変えず、それでいて只者ではない凄みがにじみ出ている。引退間際の伝説の暗殺者という役を、しっかり自分のものにして演じきっていました。
派手に叫ぶわけでも、感情をあらわにするわけでもないのに、ただ立っているだけで格好いい。「北欧の至宝」と呼ばれる理由が、観ていてよく分かります。
このダンカンというキャラクターの魅力だけで、十分に観る価値がある作品だと感じました。
■敵キャラが一人一人個性的
もう一つ良かったのが、ダンカンを狙う若い殺し屋チームのキャラクターです。
見た目も性格も、一人一人がかなり濃いめに描かれていて、それぞれキャラが立っていました。
「やられ役」で終わらせず、それぞれに個性を持たせているので、ダンカンが彼らを一人ずつ倒していく展開に、いい意味でのメリハリが生まれていました。
強い主人公が、個性的な敵を一人一人スカッと倒していく——アクション映画としての気持ちよさが、しっかりありました。
■捕まって、脱出して、反撃する——後半の爽快感
物語の後半、ダンカンは一度、敵に捕まってしまいます。
この拷問シーンは、出血などもあってなかなか痛々しく、人によってはきついと感じるかもしれません。個人的には、そこは気にせず観られました。
ダンカンはこの拷問で目を負傷し、以降は眼帯をつけた姿になります。
そして、なんとか脱出したダンカンは、かつての知り合いであるジャスミンのもとで傷の手当てを受け、武器を調達します。
ここで手に入れた武器で、組織の敵を圧倒的に倒していくシーンが、本作屈指の爽快ポイントでした。
満身創痍になりながらも反撃に転じる姿は、見応え十分。一つ一つのアクションが、しっかり見せ場として作られていると感じました。
■余談:眼帯姿がスネイクっぽい
これは完全に個人的な感想なのですが——眼帯をつけた後半のダンカンの姿が、ゲーム『メタルギアソリッド』のスネイクにどこか似ているな、と思いました。
渋い男が、眼帯をつけて満身創痍で戦う佇まい。あの孤高の雰囲気が重なって、個人的にはニヤッとしてしまいました。
■嫌なボスが、最後にしっかり倒される
本作の悪役は、退職金を払いたくないがためにダンカンの暗殺を命じた、強欲な組織のボスです。
これが、絵に描いたような「嫌な奴」として描かれています。
だからこそ、終盤でこのボスがしっかり倒される展開は、観ていて素直にスカッとしました。憎たらしい悪役が、ちゃんと報いを受ける——アクション映画の王道の気持ちよさがありました。
■(ネタバレ注意)印象に残った静かなラスト
※ここから結末の核心に触れます。未見の方は読み飛ばしてください。
カミーユは、かつてダンカンが手にかけた一家の、生き残った娘でした。
仇と、家族を奪われた娘。その因縁が明らかになり、カミーユはダンカンに銃を向けます。
カミーユは、ダンカンに語りかけます。家族みんなのことを覚えているのに、目を閉じても、その顔がどうしても思い出せない。浮かんでくるのは、仇であるあなたの顔だけなのだ、と。
憎しみと喪失の狭間で揺れる彼女の言葉が、静かに胸に迫りました。
そして響く銃声——。
場面は変わり、カミーユは、父の暗殺を命じた人物が誰なのかをダンカンに問いかけます。ダンカンは知らないと答えますが、「見つけられるか」という問いには、「かもな」と返します。
二人が並んで外を眺める——そんな静かな余韻を残して、物語は幕を閉じます。
正直に言うと、どんでん返しの展開そのものには、個人的にはそこまでの驚きはありませんでした。
ただ、この終わり方は、ただのアクションでは終わらない余韻があって、印象に残りました。
■こんな人におすすめ
- マッツ・ミケルセンが好きな人(渋さを存分に味わえます)
- 一匹狼の暗殺者・殺し屋ものが好きな人
- 強い主人公が敵を一人ずつ倒していく爽快なアクションが観たい人
- 『ジョン・ウィック』のような世界観が好きな人
逆に、拷問シーンなど血なまぐさい描写が苦手な人には、後半が少しきつく感じるかもしれません。バイオレンスはやや強めの作品です。
■まとめ
個人的な評価は★★★★☆(5点満点中4点)です。
結末のどんでん返しは普通に感じたものの、それを補って余りある、マッツ・ミケルセンの渋さと格好よさ。
個性的な敵キャラ、捕まってからの脱出と反撃、嫌なボスの成敗と、アクション映画として楽しめる要素がしっかり詰まった一本でした。
Netflixで配信中なので、マッツ・ミケルセン好きの方、渋い暗殺者アクションが観たい方はぜひチェックしてみてください。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

